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 海の藻類がつくったオゾン層

 カラフルな海藻おしばを見たり作ったりすると、同じ植物なのに陸の草木の葉はなぜ緑一色なのだろうと、不思議になりませんか?

 海藻の中にも、草木の葉と同じような緑色をした種類はあります。ふりかけの原料になるアオノリや浅いところでよく見かけるアオサの仲間ですが、同じように緑色をした海藻の1種が、今から約4億5000万年前に湖などを通って陸上に進出して(上陸)草や木にまで進化したと考えられています。
 地球は今から46億年前に誕生し、最初の生物は約40億年前に海中で生まれたと考えられるので、植物の上陸はずいぶん遅かったように思われますが、4億5000万年前頃まで、オゾン層があまり発達してなかったために紫外線が強すぎて、陸上には生物が住めなかったと言われているのです。
 誕生したばかりの地球の大気には、オゾンどころかオゾンのもとになる酸素(分子状酸素)さえ含まれていなかったのです。約30億年前に海中で植物プランクトンが現れ、太陽光下で酸素を発生する光合成を営み始めたと考えられています。
 その頃から大気中に酸素がたまり始め、オゾン層も少しずつ発達して、4億5000万年前頃にようやく紫外線がかなり遮蔽され、陸上にも生物が住めるようになつたというわけです。
 海中に漂うミクロな植物プランクトン等は、陸上の環境を私たちが住めるように変えてくれたのですが、今でも地球表面の約71パーセントを占める海で、二酸化炭素を吸収し酸素を発生する光合成を、陸上の植物全体をしのぐ勢いで営み、海に住むほとんどすへでの生物を養える栄養も生産しているのです。
 植物プランクトンや海藻群落の健全な生育が環境に役立っでいることの大切さを知って、私たちが何をすべきかを考えで下さい。

 誰もが「知っているよ」と言うだけでは地球の環境は今より悪くなりこそすれ、良くなることはありません。


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